【5月企画】日本の美意識 – 柳宗理と受け継がれる日本の機能美(4.29Wed.〜5.31Sun.)

柳宗理という巨星を軸に「日本のデザイン」を紐解く

新緑が目に鮮やかな季節となりました。
イズミファニチャーでは5月、日本が世界に誇るデザインの巨匠・柳宗理にスポットを当てた特別企画を開催いたします。

家具からキッチンツールまで、私たちの暮らしに静かに溶け込み、使うほどに愛着が湧く「機能美」の正体とは何か。
彼の歩んだ歴史とともに、その魅力に迫ります。

1. 民藝の心を受け継ぐ「アノニマス・デザイン」

柳宗理(1915-2011)を語る上で欠かせないのが、彼の父であり「民藝運動」の主唱者である柳宗悦の存在です。
父が提唱した「名もなき職人が作る、実用的な美(用の美)」という思想は、宗理のクリエイションの根底に深く根付いています。

彼は、デザイナーとしての個性を主張するのではなく、徹底的に「使い手」の立場に立つことを追求しました
これが、時代や流行に左右されない、普遍的なデザインを生み出した理由です。

2. 「手」で考えるデザイン

柳宗理のデザインは、図面からではなく「模型」から生まれます。
自分の手で何度も素材を削り、粘土をこね、身体に馴染む形を確かめる。
そのプロセスこそが、ステンレスケトルの持ち手の絶妙なカーブや、バタフライスツールの優美な曲線を生み出しました。

「本当の美は生まれるもので、つくるものではない」

この言葉通り、機能性を突き詰めた先に立ち現れる造形美こそが、柳デザインの真骨頂です。

3. 世界を魅了した「バタフライスツール」

今回の展示の目玉の一つが、1954年に発表された「バタフライスツール」です。 2枚の成形合板を組み合わせただけのシンプルな構造は、蝶が羽を広げたような軽やかさと、どこか東洋的な静寂を感じさせます。

パリのルーヴル美術館やニューヨーク近代美術館(MoMA)のパーマネントコレクションにも選定されたこの一脚は、まさに「一生モノの資産」と呼ぶにふさわしい名作です。

4. 暮らしに馴染む、キッチンツールの機能美

「家具はまだ手が出ないけれど、本物のデザインを日常に取り入れたい」 そんな方におすすめしたいのが、柳宗理のキッチンツールです。

  • ステンレスケトル: 注ぎやすさと熱効率を追求した、完成された形。
  • パンチングストレーナー: 目詰まりしにくく、洗いやすい。
  • カトラリー: 手に取った時の重量バランスの良さ。

これらは単なる道具ではなく、日々の家事を「心地よい時間」に変えてくれるパートナーです。

同時開催!「日本のデザイナー家具展」
ー天童木工の『軽やかなデザインの系譜』ー

柳 宗理

1915年に東京に生まれる。東京美術学校(現・東京芸術大学)を卒業後、1942年に坂倉準三建築研究所に入社。1950年に財団法人柳工業デザイン研究所を設立する。その後バタフライスツールの原型をデザインし、それから数年間の研究開発を経て、1956年に銀座・松屋で開催された柳工業デザイン研究会展で発表された。1958年には、バタフライスツールがニューヨーク近代美術館のパーマネントコレクションに選定されている。1977年、父である柳 宗悦氏の設立した日本民藝館の館長に就任。2002年には文化功労賞を受賞。

水之江 忠臣

1921年大分県に生まれ、日本大学専門部工科建築科を卒業後、前川國男建築設計事務所に入所。海外の名作と呼ばれるイスの研究を通じ、チャールズ・イームズやハンス・J・ウェグナーといった名だたるデザイナーたちとも交流を深めます。「寡作なデザイナー」と呼ばれる彼は、数多くの作品を手掛けるのではなく、ひとつの作品に何度も改良を重ねてより優れた家具を生み出すことを目指しました。彼の残した作品からは「デザイナーは一生にひとつ、本当に良いものが残せたらそれでいい」と語る彼の哲学が感じられます。

菅澤 光政

1940年に東京で生まれ、1963年に天童木工へと入社しました。長年にわたり開発部長として、柳宗理や剣持勇といった日本を代表する巨匠たちの独創的な構想を成形合板の技術で具現化し、技術とデザインの架け橋として活躍した人物です。また、自身もデザイナーとして1966年に発表された「ヘロンシリーズ」のロッキングチェアなど、彫刻的な美しさと機能性を兼ね備えた数々の名作を世に送り出し、日本の家具デザインの発展を牽引しました。

イズミファニチャーから皆様へ

32年にわたり、私たちは長崎・諫早の地で「上質な暮らし」を提案し続けてきました。柳宗理が遺したプロダクトは、私たちの理想とする「機能的で美しい、受け継がれるべき家具」そのものです。

5月の企画展では、実際に家具に触れ、キッチンツールを手に取って、その「馴染みの良さ」を体感してください。
皆様の暮らしの歴史に、新たな「美意識」を添えるお手伝いができれば幸いです。


【開催概要】

  • テーマ: 日本の美意識ー柳宗理と、受け継がれる日本の機能美
  • 場所: イズミファニチャー(長崎県諫早市)
  • 期間: 4月29日 〜 5月31日

皆様のご来店を、スタッフ一同心よりお待ちしております。

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イズミファニチャー
tel : 0957-22-2851
住所:長崎県諫早市福田町24-5

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