柳宗理という巨星を軸に「日本のデザイン」を紐解く
新緑が目に鮮やかな季節となりました。
イズミファニチャーでは5月、日本が世界に誇るデザインの巨匠・柳宗理にスポットを当てた特別企画を開催いたします。
家具からキッチンツールまで、私たちの暮らしに静かに溶け込み、使うほどに愛着が湧く「機能美」の正体とは何か。
彼の歩んだ歴史とともに、その魅力に迫ります。
1. 民藝の心を受け継ぐ「アノニマス・デザイン」

柳宗理(1915-2011)を語る上で欠かせないのが、彼の父であり「民藝運動」の主唱者である柳宗悦の存在です。
父が提唱した「名もなき職人が作る、実用的な美(用の美)」という思想は、宗理のクリエイションの根底に深く根付いています。
彼は、デザイナーとしての個性を主張するのではなく、徹底的に「使い手」の立場に立つことを追求しました
これが、時代や流行に左右されない、普遍的なデザインを生み出した理由です。
2. 「手」で考えるデザイン

柳宗理のデザインは、図面からではなく「模型」から生まれます。
自分の手で何度も素材を削り、粘土をこね、身体に馴染む形を確かめる。
そのプロセスこそが、ステンレスケトルの持ち手の絶妙なカーブや、バタフライスツールの優美な曲線を生み出しました。
「本当の美は生まれるもので、つくるものではない」
この言葉通り、機能性を突き詰めた先に立ち現れる造形美こそが、柳デザインの真骨頂です。
3. 世界を魅了した「バタフライスツール」

今回の展示の目玉の一つが、1954年に発表された「バタフライスツール」です。 2枚の成形合板を組み合わせただけのシンプルな構造は、蝶が羽を広げたような軽やかさと、どこか東洋的な静寂を感じさせます。
パリのルーヴル美術館やニューヨーク近代美術館(MoMA)のパーマネントコレクションにも選定されたこの一脚は、まさに「一生モノの資産」と呼ぶにふさわしい名作です。
4. 暮らしに馴染む、キッチンツールの機能美
「家具はまだ手が出ないけれど、本物のデザインを日常に取り入れたい」 そんな方におすすめしたいのが、柳宗理のキッチンツールです。

- ステンレスケトル: 注ぎやすさと熱効率を追求した、完成された形。
- パンチングストレーナー: 目詰まりしにくく、洗いやすい。
- カトラリー: 手に取った時の重量バランスの良さ。
これらは単なる道具ではなく、日々の家事を「心地よい時間」に変えてくれるパートナーです。
同時開催!「日本のデザイナー家具展」
ー天童木工の『軽やかなデザインの系譜』ー
柳 宗理


水之江 忠臣


菅澤 光政


イズミファニチャーから皆様へ
32年にわたり、私たちは長崎・諫早の地で「上質な暮らし」を提案し続けてきました。柳宗理が遺したプロダクトは、私たちの理想とする「機能的で美しい、受け継がれるべき家具」そのものです。
5月の企画展では、実際に家具に触れ、キッチンツールを手に取って、その「馴染みの良さ」を体感してください。
皆様の暮らしの歴史に、新たな「美意識」を添えるお手伝いができれば幸いです。
【開催概要】
- テーマ: 日本の美意識ー柳宗理と、受け継がれる日本の機能美
- 場所: イズミファニチャー(長崎県諫早市)
- 期間: 4月29日 〜 5月31日
皆様のご来店を、スタッフ一同心よりお待ちしております。
